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The 2000 Album

このアルバムを初めて集められる皆様、そして昨年より引き続き御継続の皆様、御予約を頂きまして大変ありがとうございます。

お陰さまで、今年もこうして摺物アルバムの仕事に戻ることができ、とても嬉しく思っております。初回アルバムでは、試みたことのない様々な技術に挑戦することができ、私にはとても良い経験となりました。第二集は、いろいろな作者による様々な題材を選び、季節の変化を織り交ぜるという、初集とほぼ同じような編成を計画しております。  

作る喜びは私が、そして鑑賞する楽しみを皆様へと、双方が楽しめる作品作りを心掛けてゆきたいと存じて居ります。では、取り扱いに関しましての注意を説明してあります次の事項に、目を通して下さいますようお願い申し上げます。

版画の見方

もちろん、天井からの明かりでも十分お楽しみ頂けるのですが、水平に差し込む光の下ですと、美しさがより際立ってまいります。低めのテーブルの上に版画を置いてください。それから、部屋の明かりを消し、できれば障子から差し込む柔らかな光だけで版画を御覧ください。バレンの力で浮き出た紙の起伏がくっきりと現れて、決して平面的な絵ではないことが分かります。きれいですよ、ぜひお試しください!

版画の保存

版画の表面にはできるだけ触れないようにしてください。手の油が、染みや汚れの原因となります。取り扱いに気をつけて傷みを最小限することで、作品を楽しみながらも、かなり長期に渡って版画の美しさを保つことができます。また、版画は中性紙に包装してありますので、挟んだままで保存されてかまいません。でも、年に一度、できれば秋か冬に、風を通して湿気を取り除かれる事をお勧めします。

私の作品の御予約、ここに重ねて御礼申し上げます。お送りする作品は、皆様のお手元で、きっと楽しんで頂ける事と自信を持っております。

  • このアルバムの全ての版画は、福井県大滝村の岩野市兵衛氏による越前奉書和紙を用いております。
  • エッセイは、石崎貞子さんが私と読み合わせをしながら丁寧に翻訳をしました。
  • 版画を挟む用紙は、一つひとつが奥多摩町の市川仁美さんの手作りです。
  • アルバムの帙と外箱は、株式会社江雅堂の戸田正孝氏と奥様の手作りです。
  • 題字の書は、立川市の久保田浩子さんにお願いしました。
  • このアルバムに納められた作品は、以下の所から提供を受けました。
    1. 私のコレクション
    2. 東洋文庫、東京
    3. ヴィクトリア&アルバート博物館、ロンドン
    4. 東洋文庫、東京
    5. ヴィクトリア&アルバート博物館、ロンドン
    6. ホノルル美術館、ハワイ
    7. スペンサー美術館、カンサス
    8. 東洋文庫、東京
    9. 私のコレクション
    10. 西沢豊様、青梅市

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